メニュー

痛風

痛風とは、尿酸という物質が血液中に正常より多くなっているために突然関節(多くは足の親指)に強い痛みを起こします。これを、痛風発作といいます。

血液中の【尿酸値】が男女ともに 7.0mg/dL以上を越えた状態を高尿酸血症といいます。

そしてこの過剰な尿酸は、腎臓をはじめ、心臓(心筋梗塞)、脳(脳卒中)にかなりの障害を与えます。

また、痛みがなくても高尿酸血症(血液中に尿酸が多い状態)の時期が長いほど臓器への障害は強くなり、場合によっては腎不全となることもあり、透析をしなければならなくなることもあります。

したがって、痛みがない時でも医師の指示に従ってお薬を規則正しく内服することが大切です!

痛風発作時の治療

健康診断で『尿酸値が高い』と言われた方は当院にご相談下さい。

炎症を抑えるために、鎮痛消炎剤を多めに内服します。体に悪いことはありませんので安心してください。

発作時の薬の飲み方

鎮痛消炎剤をふつうの量の3倍(1日分)を痛みが止まるまで食事と関係なく3時間おきに3回まで飲みます。もし痛みが止まれば1~2回で止めて構いません。その後は普通量(各1錠)を食後に痛みと腫れがおさまるまで飲みます。痛みは長くても2週間以内におさまりますが痛風が治ったわけではありません。

発作後の治療(尿酸値の調節)

発作後2週間過ぎて痛み、腫れがまったくなければ尿酸を調節する薬を飲み始めます。

この薬には2種類あります。
1.過剰な尿酸を体から尿へ出して血液中の尿酸を下げる薬
2.尿酸が出来すぎるのを抑える薬       
どちらの薬を飲む場合も、尿の量を増やすために水分をたくさん摂ってください。
そして薬は毎日決まった時間に飲んでください。 食後でなくても構いません。

なお、尿酸値が正常になっても半年間くらいは再発作が起こることがありますが、治療が悪いわけではありません。その後は発作は起こらなくなります。

薬を止めるとすぐ尿酸が増えて元に戻って発作の可能性もありますので忘れずに飲み続けてください。

食事療法

食事療法のみの治療は困難な場合が多いです。それは食事療法をどんなに頑張ってもわずかしか尿酸値は下がらないからです。したがって食事の制限はあまりしなくてもよいのですが、食べ過ぎないように、できるだけアルコールを控えてください。アルコール自体がプリン体の生成を促進させます。そして太らないようにしてください。

下記にプリン体を多く含む食品を参考までに記載しておきます。

プリン体を多く含む食品
極めて多い (300mg~)

鶏レバー、マイワシ干物、白子、あんこう肝

多い (200~300mg)

豚レバー、牛レバー、カツオ、マイワシ、大正エビ、マアジ干物、さんま干物

血液検査

血液検査は1~2ヶ月おきに行い、尿酸値・肝機能・腎機能などを調べます。発作時尿酸値が低いことがよくあります。また、尿酸値が低くて発作を起こす人もいます。

*発作が起こらない人でも、健診などで尿酸値が8.0mg以上の場合は尿酸値を下げる必要があります。

痛風が怖いのは発作の痛みではなく、背後にある高尿酸血症です。それは、尿酸値が高い状態は、腎不全や尿路結石だけでなく脳卒中や心筋梗塞などの全身の病気の原因となるからです。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME