ナックルキャスト
[2022.08.26]
手指の骨折のときに気をつけないといけないのが、見た目の変形や機能障害が残らないようにすることです。
そのために、ナックルキャストと呼ばれる形でギプス固定を行うことがあります。
この巻き方は、指の基節骨と中手骨の安定性の高い骨折に行います。
骨折した指を常に隣の指と接触させておくことで側屈変形を防止し、隣接指とともにPIP関節を屈曲することで回旋変形が防止されます。
また、MP関節の屈曲位保持によりMP関節の拘縮を防ぎ、PIP・DIP関節の自動運動により腱の癒着も防ぐ効果があるとされています。
ナックルキャストでは、指の背側にある伸筋腱の緊張が重要であるので、骨折とともに伸筋腱が断裂した症例では適応となりません。