こどもの肘の外傷に注意!②
前回は肘内障のお話をしましたが、肘の外傷といって気を付けないといけないのは『骨折』です。
一般的に、こどもの骨折はくっつきやすいです。
また、自家矯正といって、少しのずれであれば自然に矯正されていくので手術が必要になることが少ないです。
しかし、肘だけは例外なのです。
こどもの肘の骨折は適切に治療をしないと変形を残して、その結果神経障害で手まで変形してしまうことがあるのです。
だから、もしこどもの肘の外傷があれば病院に行ってレントゲン写真を撮る必要があります。
レントゲンを撮ってみて骨折がないように見えたとしても、肘に痛みと腫れがある場合は慎重に経過を観察する必要があります。
というのも、最初のレントゲンの写真ではっきりとわからない骨折もあるのです。(もちろん、整形外科医は骨折がないようにみえる肘のレントゲン写真だったとしても、Fat pad sign〈肘関節で骨折による血腫などの液貯留があるとレントゲンの側面像で、骨に付着している脂肪がはがれて見えるサイン。〉などを確認して骨折の診断をすることもあります。)
骨折の可能性があるのに、整骨院や接骨院で捻挫や打撲として肘関節の固定をされずにその後も痛みが続く場合は、一度整形外科を受診してレントゲン写真を撮ることをお勧めいたします。