お薬紹介① カロナール
『カロナール』は作用の穏やかな解熱鎮痛薬です。
主に脳にある「体温調節中枢」に作用して、皮膚の血管を広げて体外へ熱を放散(逃がすこと)させ体温を下げる働きがあります。
また、脳の中の痛みの情報を伝える物質を抑える作用があり、痛みの感受性を低下させます。
つまり、『解熱』と『鎮痛』の二つの効果をもっています。
子どもにも安心して使用でき、赤ちゃんの解熱薬としてもよく処方されます。
対症療法薬ですので、熱や痛みの原因そのものを治すことはできません。
ロキソニンやセレコックスなどの一般的にNSAIDs(エヌセイズ)と呼ばれる薬と比べると炎症(腫れ)をとる効果は弱いですが、胃も荒れにくく、腎臓にも負担が少ないので長期使用も比較的安心です。
ただし、長期内服による肝機能障害の危険があります。
1500mg/日以上の高用量を長期に内服される患者様は定期的な採血での肝機能検査が必要です。